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電気石(でんきせき、Tourmaline、トルマリン)

 電気石(でんきせき、Tourmaline、トルマリン)は正式な鉱物名ではなく、A(D3)G6(T6O18)(BO3)3X3Z 〔A = Ca, Na, K、X = Al, Fe2+, Fe3+, Li, Mg2+, Mn2+、D = Al, Cr3+, Fe3+, V3+、X = O, OH、Z = F, O, OH〕の一般式で表わせる三方晶系の硼素サイクロ珪酸塩鉱物の鉱物群のグループ名で、現在40種類近くの鉱物が知られています(電気石グループ)。その組成は極めて複雑で、またそれぞれの鉱物は互いに交じり合う性質があります。

 この式のAがナトリウム,Gがアルミニウムのもののうち、Dが鉄とマグネシウムでマグネシウムより鉄が多いのものが鉄電気石(Schorl、ショール、Na(Fe32+)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)3(OH))、鉄よりマグネシウムが多いものを苦土電気石(Dravite、ドラバイト、Na(Mg3)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)3(OH))、Dがリチウムとアルミニウムのものがリチア電気石(elbaite、エルバイト、Na(Li1.5Al1.5)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)3(OH))です。
 またリチア電気石のナトリウムの半分以上がカルシウムに置き換わったものはリディコート電気石(Liddicoatite、Ca(Li2Al)Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)3(OH)と呼ばれます。

このように組成が非常に複雑で、成分が複雑に入れ替わる電気石グループの鉱物ですが、さらにこれらは混じりあい、複雑な連続固溶体または部分固溶体を形成します。

 自形の結晶形は通常は縦に条線の入った柱状で、稀に針状、またはそれらの集合として塊状にて産します。

 圧電性(物質に力が加わったときに電気が発生する性質)と焦電性(物質に熱が与えられたときに電気が発生する性質)が共に顕著で、結晶の両端がプラスとマイナスの静電気を帯びます。これが電気石の名前の由来にもなっています。

 鉄電気石は色は黒で、結晶形はやや丸みを帯びた柱状の他、針状結晶の放射状集合体をなします。花崗岩質ペグマタイトの副成分鉱物として産出するほか、高温熱水脈、接触変成岩中に産します。

 苦土電気石は、色は無色に近いものから褐~暗灰緑色で、広域変成岩や接触変成岩中に最もよく産出します。ほかに、ペグマタイト、塩基性火成岩、各種熱水鉱脈、熱水変質でできた粘土鉱床に産します。バナジウムやクロムを含むものは美しい緑色を呈し、宝石として利用されます。

 リチア電気石(リシア電気石)は紅~淡紅、青~藍、黄~緑、紫など鮮やかな色を呈し、輪切りにした時に中心が赤で周りが緑色のものはウォーターメロン(スイカ)と称されます。リチウムに富むペグマタイト中にアルカリ長石、鱗雲母と共に産します。

 英名のTourmalineは1707年のChristianus-Fridericus Garmannの報告によると、スリランカのシンハリ語で「tourmali」という言葉が当時のスリランカで島の沖積層で見つかる宝石のうち、何の石とも知れないものをひとまとめにして(主にジルコンを意味する名前として)用いられていました。それらの宝石は1703年頃にオランダに渡りますが、オランダ人の宝石細工師によってジルコンに混ざって未知の鉱物が含まれている事が発見されました。Tourmalineという名前はそれら未知の鉱物のうち特定の鉱物を指す名前として1766年にリーマン(Rinmann)によって用いられ、それを1771年にヒル(Hill)がTourmaline Garnetと呼びましたが、化学、気象学、地質学の分野で活躍したリチャード・カーワン(Richard Kirwan (1733-1812))がそれを短縮してTourmalineと呼ぶようになったといわれています。

 英名のSchorlの語源はドイツ語で「黒電気石」を意味する「Schörl」に由来しますが、この語のいわれについては定かではありません。一説によると古代ゲルマン語で「残り物」や「不純物」を意味する「Schor」に由来するとも言われています。苦土電気石Draviteの語源は原産地であるオーストリアのDrave(ドレーブ)地方に由来します。リチア電気石Elbaiteは美しい結晶を産出したイタリアのエルバ島にちなみます。
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