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石英 (せきえい、水晶、Quartz、クォーツ、Rock Crystal、ロッククリスタル)

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 石英(水晶)は珪素の酸化鉱物(三方晶系)で、化学的には二酸化珪素の結晶であり、鉱物としての石英はその天然の物をいいます。その中でも低温型石英(α-石英。常温~摂氏573度未満の環境下で生成する石英)のうち自形結晶(周りに成長の邪魔をする物が何もなく、その鉱物本来の形に成長した結晶)に成長したものが一般的に水晶と呼ばれています。

 石英は最も一般的に知られている鉱物で、道路などでキラキラしている物体も風化した花崗岩から分離した石英です。
 石英は地殻を構成する重要な造岩鉱物のひとつで、長石類に次いで産出量が多い鉱物です。

 産状は花崗岩中および花崗岩ペグマタイト、安山岩や流紋岩などの火山岩中、堆積岩中、変成岩中、低~高音熱水脈、黒鉱鉱床、スカルン鉱床など非常に広範囲で、地殻で最も普遍的な鉱物です。

 自形の結晶形は6角柱状で、先端に錐面があり、この柱面と錐面は常に38度13分で交わります(面角一定の法則といいます)。一般的な水晶は比較的低温で成長したα石英と呼ばれるものですが、中には摂氏573度以上の温度条件で結晶した高温型石英(β石英)というものがあり、こちらは柱面が発達しておらず6角両錐状をなします。しかし、β石英は573度未満の環境ではα石英に相転移します。したがってβ石英として産出されるもののほぼすべてはβ石英の仮晶としてのα石英です。
 双晶も多く、ドフィーネ式双晶やブラジル式双晶の他、日本式双晶といって互いに84度33分の角度で交わりハート型になるものもあります。

 水晶には様々な色がありますが、本来は無色透明です。そこに遷移元素などの微量の不純物が混入することで発色し、また色中心(カラーセンターともいい、点状の格子欠陥により陰イオンまたは陽イオンが抜けると、電気的なバランスが崩れるので電子や正孔で補おうとする。その際に光の選択的吸収が起き、発色の原因になる)による発色、微細な内包物によるものなど発色要因はさまざまです。

 以下にその主なものを挙げます。

  紫水晶(むらさきすいしょう、Amethyst、アメジスト、アメシスト)
  
 水晶のうち淡紫~濃紫色をしたものをいいます。この発色原因は色中心と考えられ、天然の放射線と鉄イオンが関わっています。色中心(点状の格子欠陥がもともとの要因)が発色原因でこの格子欠陥による電子の状態は光(紫外線)により修復されます。紫水晶の紫色を見るという事は、電子の状態が元に戻っていく様を我々は見ているわけです。ここに日光などの強い紫外線を当てるとその効果が加速し、退色してしまいます。

  黄水晶(きすいしょう、Citrine、シトリン)

 水晶のうち、淡黄~黄~茶褐色のものをいいます。天然の黄水晶の産出はあまりなく、市場に出回っているもののほとんどが紫水晶を加熱して変色させたものです。発色原因は紫水晶と同じく鉄イオンによる色中心によるもので、緑~紫系の光が吸収され黄色に見えます。黄色と紫色の違いは色中心の電子のエネルギー準位(電子がもつエネルギーが最も低く,安定な状態(基底状態)から更にエネルギーを持った場合の値)が違うためと考えられています。

  煙水晶(けむりすいしょう、えんずいしょう、Smoky Quartz、スモーキークォーツ)

 水晶のうち淡褐~黒褐色のものをいいます。この発色原因は石英内部の珪素のごく一部がアルミニウム原子と置き換えられており、そのような石英は自然の微量の放射線に数千~数億年という長い間さらされることにより、アルミニウム原子と結合している回りの酸素原子から電子が放出されます。この時色中心のような現象がおこり光を吸収して煙水晶の色になると考えられています。煙水晶は無色の水晶から人工的にも作ることができ、無色の水晶にコバルト60のガンマ線(放射線の一種)を当てることで煙水晶に見せかけた標本を作ることができます。またそういったものも市場に出回っているようです。

  紅水晶(べにすいしょう、Rose Quartz、ローズクォーツ)

 水晶のうち淡紅~紅色をしたものをいいます。この発色原因については十分に解明されていませんが、微量のマンガンや鉄、チタンによるものと考えられています。また、自形結晶になることが極めて稀で、その結晶も小さく、それ以外はほとんどが塊状にて産します。また市場では、自形結晶のものは「紅水晶」、他形結晶(周りに成長の邪魔をする物があり、その鉱物本来の形に成長出来なかったもの)の塊状のものは「紅石英」と区別して呼ばれています。

  黒水晶(くろすいしょう、くろずいしょう、Morion、モリオン、モーリオン)

 水晶のうち不透明で暗褐~黒色のものをいいますが、色の濃い煙水晶と黒水晶を区別する明確な基準はありません。発色原因は煙水晶と同じくアルミニウム原子と自然の放射線による色中心と考えられてますが、アルミニウムの含有量が多く色中心が多く発生したため、またそれに加えて天然に照射された放射線が強かった、あるいは照射された期間が長かったためと考えられています。黒水晶は結晶構造が破壊されているとよく言われますが、色中心を招く格子欠陥は一部の結晶構造が壊れていることを意味するので、その格子欠陥が多ければ全体の結晶構造が破壊されているとも言えるでしょう。
 メタモルフォーゼス(ブラジルのディアマンティーナで採れる水晶)に人工的に放射線を当てて黒くなった水晶を高温で熱したものは帯緑淡褐色に変化し、オーロベルディという名称で流通しています。
 
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英名(IMA List) Quartz
和 名 石英(せきえい)、水晶(すいしょう)
分 類 酸化鉱物 (テクト珪酸塩鉱物)
グループ/系列 -
結晶系 三方晶系(低温型石英、α石英、<573℃)、六方晶系(高温型石英、β石英、≧573℃、<870℃)
化学組成(CNMMN/CNMNC) SiO2
モース硬度 7
比 重 2.65 - 2.66(実測値)、2.66(計算値)
屈折率 nω = 1.543 - 1.545  nε = 1.552 - 1.554
光軸角 一軸性(+)
複屈折性 δ = 0.009(Max)
無~白色、淡紫~暗紫色、淡黄~褐~黒色、淡赤色など。内包物によって青色、緑色など
条 痕 白色
光 沢 ガラス光沢
劈 開 {1011} に非常に貧弱(3方向)
断 口 貝殻状
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